睡眠時間と身長の伸びには、密接な関係があると言われてきました。
ただ実際に、
- どのくらいの睡眠時間が必要なのか
- どうすれば成長ホルモンが分泌されるのか
- 睡眠だけとっていれば問題ないのか
など、明確に理解されていない方は多いのではないでしょうか?
身長の伸びに関わる重要な部分を深掘っていきますので、成長期のおこさまをもつ親御様は必見の内容です。
身長が伸びる仕組み
そもそもどうやって身長は伸びていくのでしょうか。
「身長が伸びる」ということは「骨が伸びる」ことです。
骨には骨端線という線状の組織があり、この部分にある軟骨が伸びて大きくなり骨に変化することで成長します。
大人になってから身長が伸びなくなるのは、こどもの頃の骨端線の軟骨は柔らかく伸びやすい状態になっていますが、大人になるにつれて固くなり伸びなくなるからです。
この骨端線を活性化するために、成長ホルモンの分泌などが重要となります。
睡眠について
睡眠はこどもだけでなく、大人にとっても重要です。
成長ホルモンは、成長だけでなく、疲労の回復、精神面での休養、また記憶定着の役割も果たします。
年齢別に理想とする睡眠時間が異なってくるので見ていきましょう。

大人になっても成長ホルモンは分泌されるんだね!
年齢別理想の睡眠時間と一覧表
6歳〜12歳の理想の睡眠時間
9時間〜11時間が理想の睡眠時間と言われています。
小学生になるこの時期では体が急激に大きくなるので、規則正しい生活習慣を身につけることが重要です。
13歳〜18歳の理想の睡眠時間
8時間〜10時間が理想の睡眠時間です。
中学生〜高校生になるこの時期は、まさに思春期でもあり成長期でもあるので、成長ホルモンの分泌がより多く求められます。
部活動や塾で生活リズムが不規則になりがちですが、できる限り規則正しい生活を心がけて、成長ホルモンが分泌されるようにしていくことが理想的でしょう。
18歳〜25歳の理想の睡眠時間
7時間〜9時間が理想の睡眠時間です。
18歳以上になると骨は伸びにくくなってきますが、成長ホルモンは分泌されます。
成長ホルモンは体の健康維持に役立ってくれるので、大人になってからでも規則正しい生活リズムをとるようにしましょう。
年齢別睡眠時間一覧表
以下の一覧表は2015米国国立睡眠財団公表を基に作成しました。
年齢別に理想とする睡眠時間も変わってくるのが分かりますね。
あくまで理想とする睡眠時間ですので、人によってはこれよりも長い場合もあれば、短い場合もあります。
年齢 | 限界最短睡眠時間 | 望ましい睡眠時間 | 限界最長睡眠時間 |
6歳〜13歳 | 7時間〜8時間 | 9時間〜11時間 | 12時間 |
14歳〜17歳 | 7時間 | 8時間〜10時間 | 11時間 |
18歳〜25歳 | 6時間 | 7時間〜9時間 | 10時間〜11時間 |

成長期の間は最低でも、7時間は睡眠時間を取れるといいですね!
成長ホルモンは深い眠りにつくことでよく分泌される
「深い眠り」のことを「質の良い睡眠」と呼んだりしますが、成長ホルモンの分泌は睡眠の時間だけでなく質も関係してきます。
寝る前にスマートフォン見ると眠りが浅くなり、成長ホルモンの分泌が少なくなる傾向にありますのでやめましょう。
ぐっすりと寝れるように、規則正しい生活習慣と運動習慣を身につけられると良いですね。
身長を伸ばすために運動が重要と言われる理由
ぐっすりと眠ることで成長ホルモンが分泌されますが、なにも睡眠だけが成長ホルモンを分泌させるわけではありません。
成長ホルモンは運動をすることでも分泌されます。
以下は医療法人社団順公会佐藤整形外科 リハビリコラム⑦を参考に作成しました。
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睡眠の質の向上
睡眠の質が向上することによって、成長ホルモンが大量に分泌されます。
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食欲の増進
食欲が増進することによって、成長に必要な栄養素を多く摂取できます。
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骨、関節への刺激
身体を捻る、反らす、曲げるなど全身運動の刺激は、軟骨に栄養を行き渡らせる関節液の循環を良くし、骨の成長を促す効果あります。
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成長ホルモンの分泌
運動後は成長ホルモンの分泌量が増加します。
運動時間(30分、60分、120分)と成長ホルモン分泌量の関係を調査した研究では、男女共に120分の運動でより多くの成長ホルモンが分泌されたという結果でした。
このことから運動習慣を身につけることが大事になってきそうですね。
また、食事も骨の成長に必要な栄養を摂取する役割を果たします。
骨を作る材料として、たんぱく質やビタミン、カルシウムやマグネシウムなどの摂取が必要です。
バランス良く栄養を摂取することが身長の伸びに繋がります。
忙しくて栄養が偏るという人は、3食バランスの取れた食事にプラスして、身長サプリメントを取り入れても良いかもしれませんね。

たしかにいい汗をかいた日は、ぐっすり眠れるものですよね。
まとめ
今回はこどもの身長を伸ばすために必要な睡眠時間や、身長の伸びに関わる重要なことについて解説しました。
結論、年齢別に理想的な睡眠時間があり成長ホルモンの分泌を促すために、
- 深い眠りにつくこと
- 適度な運動習慣を身につけること
- バランスの良い食事をとること
“睡眠だけとっていれば良い”という訳ではないことをご理解いただけたでしょう。
こどもの成長期はあっという間に終わってしまうので、見直す機会にしていただければと思います。
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